2024年3月28日木曜日

富士山

確か須走あたり


日本一高い山として誰でも知っている存在ですが、伊豆に住む大きなメリットは、この富士山が身近にあることでしょう。下田から直接みることはなかなかないのですが、少し遠出しようと北上すると、修善寺~三島あたりで「どーん」と現れます。この迫力には、関西出身の私は大変驚かされました。

 

夏の、雪を被っていないのも良いのですが、やはり高いところが雪化粧された富士山は大変綺麗です。次の写真は三島駅から撮影したものですが、こんな風に富士山がある景色がこのあたりでは日常なのです。

 

残念ながら曇りでした

富士山は形が整っていて綺麗ということだけでなく、周辺に比類する山がなくて大変目立つ、ということも良い点だと思います。そのことを実感するのは、中央高速道路で長野方面~東京方面を走るときで、北岳(2番目に高い山です)や八ヶ岳といった有名な山々を目にしながら進むのですが、正直、看板が出ていないとどれがどれかよく分かりません。が、突然現れる富士山だけは別格で、すぐに分かります。

 

富士山の魅力はそれだけでなく、周辺に虫採りに適したポイントがたくさんあることです。一日に富士山の周辺をぐるっと半周ぐらいすることもよくあります。フジミドリシジミ、フジヒメハナカミキリ、フジコブヤハズカミキリなど、富士山にちなんだ虫もいます。大きな山だけあって、静岡側と山梨側で採集できる種も変化します。富士五湖も採集ポイントの説明によく出てきます。

 

ちなみに、登ったことはありません。車の力を借りて五合目までは行ったことがありますが、降りることなくUターンしました。山頂付近は森林限界を超えているので、ほとんど何もいませんから個人的にはあまり用事が無いのです。

 

2024年2月27日火曜日

異常に暖かい日がありました

 本当は別のことを書こうとしていたのですが、さすがの異常事態なので記録を残しておこうと思いました。

 

冬なのに大変暖かい日が続いたりしました。寒い日や大雪の日はあるのですが、まだ2月なのに20度を超える日があったりして、過ごしやすいのはよいのですが、これからの季節進行がどうなるだろうかと不安にもなります。

 

さすがに暖かさが異常なので、冬眠している虫たちが春のように活動しているのが見られました。

 


ハムシとか(ヨモギハムシかな、中央の青黒いものがそうです)

 


毛虫とか(ドクガの仲間の幼虫かな?)を確認しています。越冬中には代謝を寒さに耐えられるように特別なものにしているはずなので、越冬から早く出てしまったこれらの虫が再び訪れた寒波に耐えられるのか、気になります。

 

 

2024年1月31日水曜日

初採集

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

といっても2024年も既に1ヶ月が過ぎようとしていて、こちらでは早くもサクラが開花しています。

 


さて、虫を集めていると「いまだに出会ったことのない種」に出会うのがひとつの楽しみになることが多いです。採集計画も、まだ採ったことのない種を軸に、行き先を決めたりします。当然、近くで採れるもの、個体数が多い種から埋まっていくので、だんだん遠くに行かないと採れないとか、大変珍しいもの、なんかが残っていき、なかなか初採集ものが増えなくなります。

 

2023年の私の記録を見ると、カミキリムシでは初採集ものがゼロでした。初採集にそこまでこだわっている訳ではないので仕方がないところはありますが、残念な1年でした。ちなみに2022年もゼロでした。もっと頑張らないといけませんね!

 

でも今年は珍しく、既に初採集ものが1つ出ているのです。それがこちらです。

 


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ゴキ〇リの若い幼生にもみえる、たいへん小さく地味な種です。

 

この種には「ヨツボシチビヒラタカミキリ」という超長い名前が付いています。確かにこのように写真で拡大すると四つの白い紋がはっきりと分かります。でも、実物は相当小さくて米粒ぐらいですので、やっぱり地味な種です。

 

このような失礼なことを書きましたが、この種は結構な珍品でなかなか採集できずにいました。ただ、クヌギとかコナラとか、いわゆるどんぐりがなる木を食べるので、どこにでもいそうでいないところが不思議です。ちなみに日本の首都「東京産」です。東京は意外に自然も多く残っているところなのですよ。

 

とまあ、長年の宿題が1つ片付いた幸先の良いスタートですので、良い年になることを期待しましょう。

2023年12月30日土曜日

ルリボシカミキリ

 日本を代表するカミキリムシといってよいものはいくつかいますが、この種を挙げる方が多いのではないでしょうか。カミキリの範囲を超えて日本で最も美しい昆虫の一つで、大きさも2から3センチぐらいあり、興味のある方ならば一度は見てみたい種でしょう。切手やチョコエッグの景品にもなったことがあります。

 

山梨で枯れた木に飛来した個体

ルリボシカミキリは日本産のカミキリムシの中では珍品というほどではなく、コツさえ知っていればそれなりに出会えます。北海道から九州付近まで幅広く生息し、夏、広葉樹の枯れ木にオスメス共に集まります。やや古い木が積んであるようなところがよく、条件が良いとぶんぶんと飛び回っていることがあります。また、カブトムシやクワガタムシのように樹液に集まることもあります。

 

最近では分布が拡大している様子もあり、低標高地のちょっとした林でも見られたりするようにもなっています。とある方から、筑波大でみたような、と言われたこともあります。一方で、本種がいかにも生息していそうなのですが、伊豆では私は見たことがありません。

 

南西諸島には、これの色違いがいます。青のところがオレンジ色になっていて、こちらはこちらで相当綺麗な種類です。

 

フェリエベニボシカミキリ オスです

写真のものは「フェリエベニボシカミキリ」といって、奄美大島に見られる種です。習性はルリボシカミキリに近いのですが、こちらは相当の珍品でなかなかお目にかかれるものではありません。現在は、条例で採集が禁止されています。