2023年9月22日金曜日

アカジマトラカミキリ

 (今回は短めです)

日本の虫とは思えないような、派手な色彩をしたカミキリムシで、実物は大変綺麗です。図鑑でも目立つ存在で、興味が出てくると絶対に欲しい、見たい、と思う人気のあるトラカミキリです。

 

これがアカジマトラです

本州から九州まで広く分布していますが、出会うにはいくつかの工夫が必要です。まずこの種は真夏を過ぎた9月頃に成虫が出てきますので、時期を見定めて狙いに行く必要があります。ケヤキなどで発生しますので、大きなケヤキの木がたくさん残っているような環境が好ましいです。逆に大きな木が残っていたら、市街地のちょっとした林でも見られることがあります。また、この種は夕方になって活動が活発になるという特徴があり、時間にも気を配る必要があります。

 

実は、1970年頃だったかな、ずいぶん昔になりますが、伊豆半島がこのカミキリムシの有名な採集地だったことがあります。古い図鑑にはそのことがちゃんと紹介されています。

 

今は、伊豆の多くの場所が伐採、植林されてしまったり、他の地域で良い採集地が見つかったりして、この種を求めて伊豆に来る方はほとんどいなくなりました(と思います)。今でも少ないながら生息はしているのですが、伊豆の環境的にも採集するのは易しくはありません。

 

中国や台湾にはこれの近縁種がいて、中国では黒のストライプがほぼ無くなって真っ赤のやつが居ます。台湾の近縁種には「アケボノトラカミキリ」といった素敵な名前が付けられていて、名前に違わず大変綺麗です。