今日は大事な仕事が一つ終わったのでほっと一息ついています。
今年は7月終わりまで梅雨の長雨が続いて採集ができず、ようやく梅雨が明けたと思ったら異常なぐらいの暑さですぐに虫が居なくなってしまった、そんな印象の夏でした(まだ夏ですが)。
この前なんか、あるところに採集に出かけたのですが、午前中にも関わらずやたらと汗をかくな~と思ったんですよ。森を出て移動しようと車を走らせると、電光掲示板に「38度!」って出てました。そりゃ暑いですわ。
そういうわけ?で、今年は本当に虫が少ない真夏のシーズンを迎えています。いつもならこの時期に得られる種も、ほとんど見られないとか、現在少し進めている実験の材料すら入手できないとか、そんな困った状況になっています。
さて、そんな辛いことばかり書いてもつまらないので、紹介したいとずっと思っていた虫の写真を貼り付けようと思います。これです
これは、「アカスジキンカメムシ」という、カメムシの仲間です。カメムシというとだいたいが「臭い」という一言で切って捨てられるような、いわゆる嫌われている虫なのですが、このように大変綺麗な種が多いのです。特に「キンカメムシ」というグループは、文字通り金ぴかきらきらの種が多くて大変美麗です。アカスジキンカメムシもかなり綺麗で、愛嬌のあるころころした体型と共に、なかなか良い虫だと思います。
また!このアカスジキンカメムシは、なんと余り臭くないのですよ。臭い臭くないは人によって異なるとは思いますが、顔を背けたくなるような臭いではなく、むしろ良いにおいではないかと思います。綺麗だし臭くないし、なかなか良い虫だと思います。
アカスジキンカメムシはあまり珍しくはなく、例えば筑波大学本学の中にはたくさんいます。ミズキなんかによく付いているので、注意して見てみると発見できるかもしれません。幼虫は全く異なる体色をしていますが、そちらも綺麗なんですよ。
*カメムシはセミに近い仲間です。セミになると、幼生が歩いていると「ちゃんと羽化してね」と応援したくなる方も少なくないように思いますが、カメムシだと嫌われてしまう、、、まあ理由は明白で、確かに臭いのきつい種だと「うわっ」てなりますね。ちなみに私は、マルカメムシという、たくさんいる小さめで茶色のカメムシの臭いが苦手です。