2017年10月16日月曜日

ファースト続き


ある日、先生がラボで騒ぎ始めた。

「標本を整理していたら、ものすごく珍品を採っていたらしいことがわかった!」

 

へーすごいですね~、ということで、どのような虫かを聞いたのですが、

「コメツキムシの仲間だ」

ということで、まずはコメツキムシがなんなのかを勉強することから始めなければならなくなりました。ぴんぴん跳ねる甲虫の仲間だそうです。

 

まあとりあえずどのぐらい珍しいのかを聞いてみると、

「種名が分からない。Googleで調べても出てこない。もしかしたら新種?」

というぐらいの評価でした。ほうほうそれはすごいと、どれぐらいの大きさなのですか?と聞いたら、

 

「1センチないぐらい」

ちいさっ!

 

ということで、コメツキムシに興味がわかないなじみのない私にはなかなかレベルの高い話をいろいろと聞かされました。

先生はその後、「専門の方に聞いてみる!」と鼻息荒くしていました。

 

一週間ぐらいたって私たちがすっかりとその話を忘れていた頃、先生が結果報告をしに院生部屋にやってきた。私たちはコメツキムシのことなど頭から完全に抜けていたのですが、復習は大事ですよね。

 

先生によると、新種ではなかったが、極めて珍しいものであることには間違いがなさそう、ということでした。種の名前が分かっても、やはりGoogle検索でも引っかかってこなかったということで、ここにその写真を載せたい!もしかしたらネットに写真が出るのがはじめてかもしれないから!と仰っていました。

 

それがこのコメツキムシです!


名前は、「オキナワヒメツヤケシコメツキ Melanoxanthus okinawensis Arimoto, 2010」だそうです。写真は拡大していますが、小さい虫だということです。

 
小さなコメツキムシまで調べる対象とする虫の世界は奥が深いな~と感じました。

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