ず~っと紹介したいと思っていた虫がいました。しかし、良い写真を撮るチャンスがなかなか巡ってきませんでした。理由はいくつかあるのですが、単純になかなか出会えなかったためです。
そもそもその虫については、図鑑などで子供の頃から存在は知っていて「なんじゃこれ、すごいな」と思っていたものの、実物を見る機会はしばらくありませんでした。
初めてその実物を見たのは、こちら下田に引っ越してきてからのことでした。冬に死骸が落ちていたのです。確か車に乗っていて窓から外をみて見つけたんだったと思うのですが、良く気づいたものです。
「伊豆に分布しているんだ」と驚いたのですが、さらに驚いたことにその数年後、月刊むしという雑誌に、その虫の伊豆半島での初記録という記事が載ったんですよ。「私のほうが発見早かったのに!」という気持ちになりましたが、この手のことはよくあることで、記載しなかった私に原因があるのですね。知識は力です。
さて、その後もその虫を下田で時々見ることはありましたが、本当にときどき、偶然出会う感じでした。みつけてもすぐに逃げてしまうこともあって、普段カメラなんか持ち歩かない私は単に見るだけでした。
しかし、最近になってその虫が周辺で増えているように感じるようになりました。帰るときなど、よくちょろちょろと歩いているのに出くわしたり、落ちている死骸に気づくことも頻繁になってきました。ちょっと前までそんなことはなかったと思いますが、、もしかしたら私の目が節穴だったのかもしれません。
それで先日、ようやくその虫の写真を撮ることができたんですよ!夜でしたが、普段逃げ回るのにその個体はじっとしており、私の腕でも撮影できたのでした。
さてこれがその虫です!グロ注意ですよ。
サツマゴキブリといいます。成虫になっても翅がなく、また前方が金色に縁取られていて、無駄に装飾に凝った、だがゴキブリです。大きさはいわゆる普通のゴキブリの大きさで、結構大きいです。
私にも苦手な虫はいくつもあって、ゴキブリはかなり嫌いです。家にクロゴキブリが出たら大騒ぎしますし、触れません。サツマゴキブリもあまり好きではないのですが、この独特のカラーリングを図鑑でみて、一度見てみたいとはず~っと思っていました。
なお、サツマゴキブリは主に植物を食べていて、そこまで不潔感があるわけではない、とは頭で分かっていても、でも歩き方とか触角の動かし方とか、とげとげした脚とか、やはり纏っている雰囲気はゴキブリそのもの、当たり前ですけれども。。。
このような虫を育んでいる、下田の自然に感謝します。ありがた迷惑に感じる方も多いでしょうがね。
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