2021年9月8日水曜日

Mgが無くても発色

 ルーティンでずうっと長いことやっている実験のプロトコール、10年に一度くらいはメーカーが更新していないか、確認してみてもいいかもしれません。


mRNAの発現局在を調べるin situ hybridizationという実験では、NBT/BCIPで発色させ検出する場合、アルカリフォスファターゼという酵素の働きを利用します。

酵素が働くには2価の陽イオンが必要、ということで古くからのプロトコールでは発色液にMgCl2を添加していました。

Rocheのハンドブック(4th ed, 2008?)でもMgCl2は添加することになっています。


ところがネットにあるRocheのNBT/BCIP stock solutionの取説(Ver8, 2016)をみてみたら、DIGシステムでのNBT/BCIP発色にはMgCl2無しで良いとなっています。

従来の使用試薬やプロトコール条件下で、MgCl2無しで実際にやってみたところ、発色できました。しかも析出物が出ず、いつもより綺麗。


目からうろこでした。


0 件のコメント: