おそらく非常に有名な虫で、見たことがある方も多いでしょう。細長い体で、花や樹液に集まる習性、捕まえても噛んだり変な汁を出すこともあまりなく(出す種もあります)、短い脚でよちよちと歩き、ひっくり返ると「ぺちぺち」と頭部(本当は頭部+前胸です)を打ち付けて飛び上がろうとするなど、いかにも平和な虫といった感じで、争い事なんかは全く起こさないような印象があります。ちなみに英語ではClick Beetle (クリックビートル)です。
コメツキムシの多くは焦げ茶色など地味な色合いをもっていて、種を区別するのもなかなか難しいですが、たまには派手なやつもいます。
例えばヒゲコメツキ。大きな体と、綺麗な体色、オスは立派な触角を持っています。ちなみによく見かける種ではありますが、出会うと嬉しくなります。
立派な触角を持ったオスです |
オオツヤハダコメツキ。こちらも大きく、艶があって目立つ種です。
とまあ、このような「私はまったく害も力も無いものでございます」と言っているかのような虫なのですが、実は、この平和な姿は仮そめのものなのです。この嘘つきやろう、と私なんかは言ってしまいたくなります。
といいますのも、コメツキムシの幼虫は肉食性で見た目から既に凶暴そうです。そして実際に凶暴で、朽ち木などに入り込んでは他の虫の幼虫などを捕食しているのです。
↓覚悟してみてください↓
凶悪な姿をお楽しみください |
これですよ、これ。いかにも恐ろしい姿をしているでしょう。体も大変固く、カミキリやクワガタのぶよぶよな幼虫とは全く印象が異なります。部屋にこんなのがぺたっとくっついていたら、絶叫すること間違い無しです。
珍品のカミキリムシの幼虫や蛹を採集していると、代わりにコメツキムシの幼虫が出てくることがあって、悔しい思いをさせられたこともしばしばあります。特にお食事中のものに出くわすと、いつも背筋が凍るような、そんな感覚を覚えます。
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