前後半に分かれた本ブログ記事は史上初ではないでしょうか。
さて、私も高標高地のオオトラを是非ともこの目で見たいと15年ぐらい思っていました。高標高地のものは、黒色の帯が発達してカッコよいという特徴があります。これは是非とも見たいです。
ということでず~っと狙っていました。何度も採集に行きましたが、そのたびに敗北し続けました。生息は確実な場所に行きますが、目撃すらせず、成虫の気配を感じることすらないまま年月が過ぎました。いつも採れないので途中であきらめて他の虫を探しに浮気しました。
そんなこんなで迎えた某年8月某日、絶好の好天気の日がきました。「今年こそは」と気合を入れて朝から森に入ります。午前中はハナカミキリやチョウを観察して過ごします。そうしているうちに午後になり、いよいよオオトラによい時間帯を迎えました。
まず、どこで狙うかを考えます。日当たりがよく、歩きやすいところが良いですが、そのようなところは多くありません。目星を付けていたところに移動し、探します。よいと思った場所に入ったものの、しばらくは全く採れませんでした。やはり木が多すぎます。
う~ん、と考えを凝らします。オオトラの行動を予想し、居そうなところを絞り、シラビソの木を一つ一つ確認します。そしてついにその瞬間が目の前に、、、
見つけました!初めてこの地に足を踏み入れてから15年ぐらい、ようやくです。今日は浮気せずにオオトラに集中してよかったです。
でも、これで終わらなかったのです。まだ木はあるので見て回ると、次から次へは大げさですが、ぽつぽつと見つかるオオトラ。。。。。
こんなこともあるもんですね。
上が高標高のもの、下が低標高の産地のもの、確かに上のほうが黒い(というか黄色の縞が細い)です。
・・・・・ということで、大成功で終わったこの度の採集でしたが、科学者としては再現性実験をしなくてはなりません。ということで次の週、やはり好天の日、似た条件のエリアを見つけて朝から探索してみました。前回と同じ場所も含め、8時間も歩き回りましたが、、、、、、
何の成果も、得られませんでした!