タマムシは、数ある昆虫のなかでも名前を聞いたことがある方が多い虫でしょう。その代表であるヤマトタマムシ、もしくは単にタマムシとよばれている種は大きさもかなりのもので、綺麗な虫の代表のように扱われています。実際に大変綺麗な虫です。
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余り良い写真がありませんでした |
このタマムシはサクラなどの各種広葉樹を幼虫が食べ、また成虫はエノキなどを食する習性があります。この習性を知っておくと、成虫の季節にこのタマムシを比較的簡単に見つけることができます。センターの中には一本の巨大なエノキが生えていて、目立つ位置にあるのでこのタマムシを引きつけるご神木になっています。真夏にこの木を眺めていると、タマムシがぶんぶんと飛ぶ様子が観察できます。
このタマムシと比類するほど大型のタマムシが日本にはもう1種類いて、それが今回の主題であるウバタマムシです。大きさは似たようなものですが、なぜかあまり話題になりません。というのも、この種はそれほど綺麗ではないからです。少なくともキンキラキンに輝いたりはしません。よく見るとなかなか綺麗なのですが。
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これがウバタマムシです |
ウバタマムシはタマムシと異なり、マツなどの針葉樹を幼虫も成虫も食します。また成虫で越冬するので、春の比較的早い時期から出現しています。日当たりのよいところに生えている背の低いマツがあったら、ウバタマムシが葉を食べに集まっているのを見ることがあります。秘密ですが、センターの近くにウバタマムシがたくさん集まる鉄板の場所があります。
さて、このように本州のウバタマムシはそれほど綺麗ではないのですが、この種が琉球列島では、なんと次のような色へと変化します。
一応本州と同じウバタマムシとされていますが、全く別の種のように色が変わり、タマムシの名に恥じないぐらい、派手な金緑色を示します。写真では表現しにくいですが、生きているときは、本家タマムシを上回るぐらいの美しさです。正直、日本産の虫のなかでもっとも好きかもしれません。
さすが沖縄、亜熱帯なだけはあって、虫も派手になりますね。
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